縁あって、稽古を始めた人のすべてが、10年単位で、その道場や稽古会で続くわけではありません。
引っ越して地理的に別の稽古場でという事もあります。
また、何かの都合で休止して、そのままになるとか。
別の武道やスポーツ、文化活動に興味が移るということもあります。
伝えることについては、合気道として独自のものもあります。
しかし、礼、所作、片付け、掃除、稽古着のたたみ方などは生きていく上で共通の知識です。
姿勢、歩幅などは、体を使う際の基本的な共通事項だと思います。
稽古の場を通して伝える事になっているため、合気道の決まり事とか技や形とかの問題のように伝わっていると思いますし、そのような受け取り方になっているのかもしれません。
しかし、稽古で伝えることは、自分の気持ちと体との関係を振り返ることについてで、それを通して、体を楽に使う事の工夫を各人がする足掛かりや考え方のきっかけの提供だと思います。
あとは、日常生活でなくなりつつある所作やほうきでの掃除、雑巾がけの仕方とか。
なので、たとえ半年でも稽古に通われた方が、合気道から離れた後も遣える、役に立つような何かをお伝えできる稽古内容にようにしたいと思います。